紀伊風土記の丘で現調が合ったので、久しぶりに旧柳川家住宅と旧谷山家住宅を見学した。2棟とも国の重要文化財です。
旧柳川家住宅の外観。海南市黒江に建てられていた町屋で、住宅は文化4年(1807)に建てられた2階建の主屋と2階建の前蔵で構成されています。
主屋は土間であるニワ部分と、畳を強いた部屋(四間取平面、田の字型平面)。
この住宅は、町屋として典型的な配置と間取りをしており、良質な材料と優れたデザインをもち、和歌山県を代表する町屋の一つです。
旧谷山家住宅の外観。海南市下津町塩津浜で北の海に面して建てられていた漁家で、谷山家は漁業と海運を営んでおり、住宅は寛延2年(1749)に建てられた2階建の建物です。
主屋と倉部分からなっていて、主屋のうち右側は奥まで続く土間とし、2階までの吹き抜けとした大きな空間をもち、室内での作業場や加工中の魚を収納する場所として使っていた。
漁村では地形的な制約が多く、敷地は雛壇状に造らなければならず、建物も狭い敷地いっぱいに、変形した形に建てています。現在も塩津浜にはこのような建物が残っているらしいです。
紀伊風土記の丘には、この他旧小早川家住宅、旧谷村家住宅(2棟とも茅葺の家)が移築されています。
以外と和歌山の人でもここに移築された建物があることを知らない、古民家に興味のある方はぜひ見に行ってほしい。